昇格しませんでした

昨日9月30日は年1回の職位更改の日。わたくしokuhonoboruは昇格しませんでした。現在マネージャーで、最速であれば今回上級マネージャーに昇格するタイミングでした。同期の第一陣は昇格し、チーム長として部下を持った同期もいたようでした。複雑な気持ちです。チーム長となれば、経営層とのやりとりが増え、目標KPIの達成にむけたシナリオ策定や報告・すり合わせなど、正直やりたくない仕事をやらなくてはなりません、部下の育成などは好きなのですが。そういった意味では、昇格したくないという気持ちがありましたし、次長にはその旨をやんわりお話ししたことがありました。次長からは、そうはいっても今のチーム長も異動になるし、次のチーム長になるつもりでやってもらわないと、と言われてました。昇格は所属部署と人事部の交渉になります。近年では、マネージャーへの昇格も一斉ではなくなってきています。かつてはマネージャーまではほぼ全員一斉でした。実力主義といえばそうかもしれませんが、会社としては昇格を抑制する方向になっています。

 

okuhoは銀行で事業承継関係のM&A業務に携わっています。この仕事自体は好きです。プロジェクト単位で動くオーダーメイドな、アナログな仕事で、業務における自分の裁量が大きいためです。中小企業のオーナー社長の多くが60代にさしかかってきており事業承継は大きな社会課題となっています。そして事業承継M&A案件数は年々増加しています。しかし、当社は他の銀行に比べてディールフローが非常に少ないです。これはメインバンクとなっている会社が少ないためです。他の銀行は処理しきれないくらいの案件相談があるようですが、当社は案件を相談いただける方を探すのに苦労しています。そしてこれはメインバンクが少ないという構造的な問題によるものですから、簡単に解決するものではありません。そのような中でチーム長を務める自信がないのが正直な気持ちです。

 

ただ、昇格できずにガッカリしたという気持ちもあります。銀行の中でメインストリームから外れた部署であっても専門性を磨いていきたい、だからボーナスが少なかろうと、昇格が遅れようと構わないと考えてきました。しかし、こうやって結果を示されると少しうろたえてしまったのも事実です。でも法人融資に戻りたいとは思わないです、この仕事自体は好きですから、それをより生かせる会社に転職するという選択肢もあるかもしれません。

 

転職する場合に気になることは、やはり家族の存在です。こどもが生まれたばかりですので、長く安定的に働ける職場かどうか。転職を繰り返したくないので、少なくとも5~6年はしっかり腰を据えて働ける職場があるのかどうか。まずは転職エージェントに登録してみようと思います。

 

思えばこの2年くらいこんなことを繰り返し考えてきたような気がします。慕っていた上司や、okuhoをこの道に誘い込んだ先輩が辞表を叩き付けて以降、ロールモデルを失い、漂流してきました。また、意欲のある後輩は格上の会社に転職していきました。そんな中、okuhoは税理士資格取得を目指しすべての時間を勉強に費やしました。人生で最も必死に勉強しましたが、たぶん法人税法の壁の厚さに跳ね返されました。

 

昨日は何とも整理のつかない気持ちの中にいました。しかし、今までモヤモヤしていたいろんなことがはっきりして、今は前向きです。やれることをやるしかありません。最低限守るべきは家族の生活であり、自分のつまらないプライドではありません。選択肢を検討し、最良と思われるものを選択するだけです。まずは、この会社での将来を検討することと転職エージェントに話を聞くことです。貴景勝の言葉ですが、勝って奢らず負けて腐らず、です。腐っていても仕様がないのです。