歎異抄

歎異抄を読みました。

多くのひとは迷いの世に生きる煩悩を捨てられない凡夫であること。そんな凡夫が密教の苦行を達成して悟りを開くことは不可能であること。凡夫が救われるには、念仏をとなえ、あの世で阿弥陀仏の力により悟りを開き、輪廻から解脱する易行の道しかないこと。

がかかれています。

 

親鸞には、宿業の運命的側面、つまり今苦しんでいるのは前世からの因縁によるものであるという仏教的事実はどうでもよかった。

そうではなく、なぜここに生まれたのかという自分の意志を超越した理由のないはじまり、生と死の矛盾によりひとは傷つき苦しんでいる、というひとに内在する事実にフォーカスし、これを救おうとしたのでした。難解な悪人正機もなんとなーくわかりました。